ドライアイ

[No.2651] 液体コラーゲンプラグ(キープティア)とは?

ドライアイに使われる液体コラーゲンプラグ(キープティア)を説明します。

キープティアは、ドライアイの治療に用いられる涙点プラグで、涙小管に国産で液体のアテロコラーゲン(牛真皮由来)を注入します。以下に詳細をまとめます:

  • 適応:

    • 涙の量が少ない方(ドライアイがあってシルマーテストが5分で5ミリメートル未満のドライアイの人)
    • 涙の質が悪く、フルオレッセイン染色テストで涙の涙液層破壊時間が2秒以下の方
    • 角膜の表面に細かい傷である瀰漫性表層角膜炎があって痛みや眼の開きにくさを訴える方
    • 下まぶたの上にたまる涙の水面(メニスカス)が極端に低い方
  • 使用上の注意:

    • 注入後数分間はベッドで仰向けの状態で目を閉じて休んでください。
    • その日は目頭を強く押したりしないでください。
  • 有効期間:

    • 説明書には3か月と記載されていますが、その期間を過ぎてドライアイが再発した例はありません。
    • もともとの涙の分泌が非常に少ない場合には、ドライアイ症状の改善が不十分で上の涙小点もふさぐ操作が必要な場合があります。半年程度して再度行うこともありますが、何回繰り返しても免疫などでの害はないと思われます。
  • 感想:

    • 実際に受けられた方の感想では、目の痛みや充血が取れて楽になったと言われています。シルマーテストでからからだったドライアイが5分で10ミリ近くまで濡れるように改善すると自覚症状が楽になるでしょう。

キープティアは、ドライアイの症状を改善するための有効な治療法とされています。

ご質問があれば医院までお知らせください。(以前の詳しめの記事です。)

ドライアイ治療に有効な液体コラーゲンプラグ(キープティア®) Q and A

◎ これに代わり得る方法は?

ドライアイの治療方法はいくつかあります。以下にいくつかの方法を紹介します:

  1. 点眼治療:

    • 症状が軽い場合は、潤いを持たせる点眼液で緩和させることができます。
    • 人工涙液、ヒアルロン酸製剤(0.1%、0.3%ヒアレイン®)、ムチンや水分の分泌を促進する点眼液(ジクアホソルナトリウム、ジクアスLX®)、ムチンの産生や発現を促進する点眼液(2%レパミピド®)が用いられます。
    • 重症のドライアイでは、ステロイド点眼液を併用する場合があります。
  2. (固体)涙点プラグ:

    • 涙の排出口である涙点に栓(涙点プラグ)をして、涙の排出を抑え、涙を目の表面にためる治療法です。
    • 近年では、保険が適用され、さまざまな大きさやデザインのものが利用できますので、涙点のサイズに合わせた最適のものを選択して挿入します。(自由が丘清澤眼科医院では、これは常備してはおりません。)
    • また、涙点を手術で閉じる涙点閉鎖術もあります。
  3. その他の方法:

    • 目の周りの湿度を上げることもドライアイの治療に有効です。
    • 目を遠赤外線などであたためる「目の温熱療法」や、涙の蒸発を防ぐ保護メガネの使用も効果的です。

ドライアイを放置すると目に様々なリスクが起こりえるため、早めの治療が重要です。

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