参天製薬の方が、ドライアイ 診断・治療レシピ 2022-2023(全32ページ)をお届けくださいました。渡辺仁先生が監修です。もう一度ブレークアップのパターンを復習してみましょう。日本眼科医会で制作した教育ビデオ(参天ビデオライブラリー)で横井教授のビデオ作製のお手伝いをしたことを思い出しました。
ーーーーーー
諸検査の解説の中に7つの涙液層破壊(break up)パターン(TFOD)が収載されており、また一つの新たなパターンが追加されたのだそうです。
◎エリアブレーク:開瞼時に角膜上の広い範囲でブレークアップ。重度の涙液減少。上下涙小点への涙点プラグ挿入を推奨。
◎ラインブレーク:フルオレセインの上方移動中に角膜下方で線状に破綻。軽度から中等度の涙液減少。ジクアス3%、(自覚症状対ならフルメトロン0.1%)
◎スポットブレーク:開瞼時に類円形にブレーク。角膜表面の水濡れ性低下、膜型ムチン低下。ジクアスやムコスタ。
◎ディンプルブレーク:フルオレセイン上方移動中に角膜中央で類線形にブレーク。角膜中央の水濡れ性低下で膜型ムチンの低下。ジクアス、ムコスタ。
◎ランダムブレーク:涙液層形成後に不定形のブレーク。涙液蒸発亢進。ヒアレイン、ジクアス、ムコスタ、人口涙液推奨。
◎急速に広がるラインブレーク:開瞼維持でラインブレークが急速に拡大。水濡れ性低下、膜型ムチンの低下。ジクアス、ムコスタ推奨。
◎急速に広がるランダムブレーク:開瞼維持でランダムブレークが急速に拡大。水濡れ性低下、膜型ムチンの低下。ジクアス、ムコスタ推奨。
Yokoi N et al: Jpn J Ophthalmol 63: 2019.
コメント