眼瞼痙攣

[No.1820] 眼瞼・顔面けいれん友の会リモート交流会が開かれました

7月2日、ZOOM上で上記のリモート交流会が開催されました。私は、パソコンの使用に自信も無く、その結果で期待されるお答えができない場合に備えて、町田市鶴川にある「目と心の健康相談室」に自分のパソコンを見って出かけて参加しました。パソコンの連結や、氏名登録変更など目と心の健康相談室理事長の荒川看護師に大いに助けていただきました。最終的にその参加者は35名だったそうです。

 先ず、同会の九州地区分科会をはじめられた方から、その設立の経緯と現状の説明がありました。身近に集まれる同病の方々がいるという事は心強いことでしょう。次に名古屋以西で近畿を中心とする関西地区の分科会の紹介もなされました。

 この後で、4つの待機部屋に約8人ずつ分かれて入室し、若倉先生と私とが1グループ30分でお話を聞き、お答えできることを答えるというスタイルで「交流会」が実施されました。結局、若倉先生が2チーム、私も2チームの方に対応しました。各部屋には司会をしてくださるボランティア責任者があらかじめ決められていて、その方の司会で画面上には基本的に発言中の参加者の動きのある画像と名前が表示されます。指名された方参加者の会員は簡単な自己紹介の後、聞きたいことを短く質問してもらいました。界の顧問医師である私は思いつくままにお答えしました。

印象に残った質問としては、

◎ オーム真理教の地下鉄サリン事件に関連してサリンンに暴露したことが眼瞼痙攣の発症に関連しうるか?という質問がありました。若倉先生は、この方のほかに2人のこのような例を知っているとのことでした。

 私もあの日は、お茶の水から銀座の診療所に丸の内線で移動しており、銀座の診療所で何人ものサリンの急性中毒で強い縮瞳を示した患者さんを拝見しました。何人かは医科歯科大学眼科外来に紹介しました。あの日、医科歯科大学では各科で40人以上のサリン関連の患者さんの診療をしたとその晩に病院の幹部に聞きました。私は直接サリンと眼瞼痙攣の合わさった例を見たことは覚えてはおりません。

 ただし、現在もアーテン錠はリボトリール錠と並んで眼瞼痙攣治療に使われます。アーテン錠(2mg)は、手のふるえや筋肉のこわばり、動作が遅くなるなどの症状を改善する薬で、脳内の神経伝達物質(アセチルコリン)の働きが活発になっているのをおさえ、脳内の神経伝達物質(ドパミン)とのバランスを調整する働きがあります。また、デパスなどのベンゾジアゼピン系の向精神薬が眼瞼痙攣をおこすことは若倉先生らにより公表されています。デパスは、抗不安作用、筋弛緩作用、鎮静催眠作用が強いベンゾジアゼピン系の向精神薬ですが、不安や緊張からくる心身症(ストレス性の胃炎や高血圧など)や不安や緊張を主症状とする神経症や不眠の治療に使われることがあります。

 この辺を勘案しますと、強い、有機リン系の薬剤の急性中毒が眼瞼痙攣を含む慢性のジストニアの発症に関連するという事は荒唐無稽な想像とは言えないかもしれないと思いました。但し、現在までにそのような論文は出てはいないようです。

◎薬剤性眼瞼痙攣の治療薬としてのジスパルに関する質問:ジスパルは東京田辺製薬により日本に既に導入されているそうです。若倉先生によると、その処方に特別な資格などはないけれども、使用前後で心電図異常が無いことを調べておかねばならないなどの障壁はあるとのことでした。私は、使ってくれるかもしれないという神経内科医に紹介状を書いたことが有りましたが、結局処方はなされませんでした。若倉先生によれば、そのドクターも経験が乏しかったので処方を避けたのだろうとのことでした。現在、井上眼科では複数例に処方して、続けている患者さんもいるから、秋の会で報告する予定とのことでした。 

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 この会の内容は、後日ですが、友の会の会報にも掲載されることでしょう。

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