小児の眼科疾患

[No.1820] 眼科で幼稚園児や小学生に対して行われる調節麻痺下屈折検査法とは

幼稚園や学校で裸眼視力が不良とされて眼科受診を指示されて眼科を受診する患者さんが居ます。この様な患者さんを診察する場合、次の各ステップを行います

  •  何も準備をしないでまずオートレフラクトメータ(赤外光を使って近視や遠視を調べる機会)で屈折検査をします。(アイキャッチ画像)
  •  次に、その検査値に基づいて、視力測定をします。(矯正視力測定)。
  • 30分ほどして両眼の瞳孔が散瞳できたことを確認後にオートレフラクトメータで屈折値を再度測定します。
  •  この後、細隙灯顕微鏡で水晶体を、また眼底鏡で眼底にも異常が無いことを確認します。
  •  そこまでの値を参考に必要ならば一週間後にメガネの処方をします。
  •  この場合注意しなくてはならないのは、潜在的な遠視や乱視の見落としをしないこと。弱視にも注意が必要です遠視では、裸眼視力測定で良い視力を示してしまう事も有りますので特に注意が必要です。
  •  また、内斜視や外斜視が有れば、それに対して、専門病院への紹介も含めた適切な配慮も必要となります。

  という訳で、幼稚園児や小学生が学校での裸眼視力不良で紹介されてきた場合には調節麻痺点眼液(ミドリンPやサイプレジン)を使った屈折2度検査が必要です。これを行うと、患者さんは5時間ほどまぶしくて手許が見えないと訴えますが、調節麻痺は間もなく元に戻りますので、この点に関しての心配はありません。

追記:調節麻痺下屈折検査法を再度説明します:

 

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