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[No.1665] 保険料「未払い」が続出し、日本の保険制度は崩壊へ:荻原 博子記事抄出

保険料「未払い」が続出し、日本の保険制度は崩壊へ…「マイナ保険証」の恐ろしすぎる悪影響 荻原 博子
清澤のコメント:従来、日本の医療は国民皆保険という優れた制度に支えられて国民の健康を維持してきました。しかし、この制度が危機に瀕しています。国民健康保険を生活保護的なものにしてしまい、あとは「余裕のある人が、米国式の医療保険保険を買う」という制度にしてしまうというのは米国の保険会社と米国政府が日本に対して最も希望しているものではあります。この記事は保険料未払いが続出して日本の保険制度が崩壊するという恐ろしい予測です。
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政府が導入を進めている「マイナ保険証」。しかしあまりにも現実を無視したその仕組みに、医療・介護の現場から反対する声が上がっている。『「マイナ保険証」が原因で、5年後に「無保険難民」が増えるかもしれない理由』でお伝えした通り。将来的に、日本の国民皆保険制度が崩壊してしまうかもしれない。
5年後に無保険者が急増!?
各種暗証番号を忘れて更新できない人や、長時間並ぶのが面倒だから更新しないという人が少なからず出てくる可能性がある。そうなるとすでに「健康保険証」が廃止されていますから、「無保険」になる人が続出してしまう。

「公的保険離れ」が進むかもしれない
日本は国民皆保険なので、基本的には誰もが何らかの健康保険に加入しているはずだが、無保険者も存在する。国民健康保険の保険料を払えずに滞納している世帯が約245万世帯、滞納率は13.7%です。このうち3割の世帯は、滞納を理由に保険証を取り上げられている。
滞納理由の一つは、国保の健康保険料が高すぎること。国保の保険料は、単身者で年収400万円なら約34万円。しかも、自分から納めなくてはいけない仕組みになっている。
現在は、健康保険組合などに「健康保険証」の発行・送付が義務付けられている。保険証を手元で受け取るために、保険料が高くても保険料を支払わなくてはならないと考えている人も多いはず。ところが、「マイナ保険証」は、本人が申請しない限り交付されないから、面倒で保険証を更新しないままだと、わざわざ高い保険料を支払いに行く気もなくなるだろう。
もちろん、そうなれば自動的に「保険」に入っていない状態になるのですが、収入が低い人の中には申請をしない人がかなり出ることが予想される。若者層では、「病気になりそうもないから保険料は払わない」という人も出てくるかもしれない。
若年者は結果的に保険が必要なかったと考える人が出ても不思議ではない。問題は、こうした人が増えることで、「無保険でも大丈夫」という空気が拡散されていく恐れがあること。
75歳以上が「保険難民」になる
国民皆保険制度から脱落していく可能性が高いのは、若者だけでなく高齢者も同じ。1995年には、75歳以上が718万人だったが、2025年には約3倍の2180万人になる。75歳以上の多くは、介護施設に入居するということになるのでしょうが、全員が入所するのは難しいため、厚生労働省は自宅での介護を推奨しています。その場合、本人がマイナンバーカードを管理しなければならない。カードを紛失したり、各種暗証番号などがわからず更新できないと、再発行や、番号の再交付など手続きが必要であり、そうしたしわ寄せが来るのは同居している家族。
さらに厄介なことに、家族がいない「おひとりさま」の高齢者も急増することが予想される。こうした人たちがスムーズに「マイナンバーカード」を更新できるとは考えられません。無保険になる人が多数出てきても不思議ではない。自民党の数の力で法案が通れば、国民皆保険から脱落して行く高齢者は、どんどん増えて行く。
無保険者が増えてしまうことは、無保険になる本人だけではなく、きちんと保険料を納めている人にとっても、困った事態を引き起こす。
若者から老人まで、多くの人が国民皆保険から脱落していけば、残った人で保険を支えていかなくてはならない。支え手の減少が保険料のさらなる値上げを招くことは明らか。しかも、こうして保険料が上がれば、「保険料が高い」→「保険から脱落する人が増加」→「さらに保険料が上がる」という負の連鎖が続き、最終的に待っているのは、保険制度自体の崩壊だ。

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