本日、東京都眼科医会報が届きました。ぱらぱらとめくってみたら眼疼痛(アイペイン)と戦う(内野美樹先生)という記事がありました。通常、眼痛を含む疼痛は3種に分けられます。心因性を除けば障害重要性疼痛と神経障害性疼痛が残るという事になります。その鑑別に局所点眼薬試験を使うという事でしょう。その考えに随って最適な治療薬を使うのが良いのでしょう。末尾に私の眼痛の記事を引いておきます。
ーーー記事要点ーーー
白内障術後の持続する痛み、角膜には傷がないのに持続する角膜痛などを訴える患者が多い。共通点は、「患者様は目が痛く、辛く、直そうと必死」なこと。疼痛は生体の警告信号で、重要な意味を持ち、神経に炎症が生じて慢性化すれば、疾患として治療する必要がある。眼科でも、患者の疼痛の程度と診察所見が乖離する症例が存在し、それをRosenthalらが神経障害性眼疼痛(neuropathic ocular pain)と呼んだ。ドライアイ研究者のTear film and ocularsurface Society Dry Eye Workshop Ⅱに痛みというサブ委員会があり、多くの知見をまとめている。Galorは神経障害性眼痛症とドライアイ症状の共通点の総説を書き、それが角膜神経末梢の知覚異常や体性感覚異状で引きおこされるとした。局所点眼薬試験でvisual anaalogue scale(VAS)により記載すると痛みがほぼなくなる末梢性疼痛と、痛みが改善するが残存する(末梢・中枢混合性)そして痛みが10%以上改善しない中枢性と3つに分ける。内野先生は点眼・涙点プラグ・内服・鍼・神経ブロックなどを使うという。新薬の登場を後押ししつつ、既存の治療法を駆使してアイペインと戦っているという。
私が以前に記載した眼痛の記事を次にリンクしておきます。
コメント