[No.2346] 眼瞼の脂漏性角化症（seborheic keratosis）とは

脂漏性角化症（老人性イボ）は、皮膚に盛り上がってできた良性の腫瘍です。

外観と症状

• 色調は黒色、褐色、肌色などさまざまで、中年以降に出やすい。
• 形状は楕円や円形など丸みを帯びたものが多く、見た目は乾燥していたり、ツルッとしていたりします。
• サイズは5ミリメートル以下の小さなものから、5〜10センチメートルと大きくなるものまでさまざまです。
• 一部の脂漏性角化症は、かゆみを帯びたり、ひりひり感を感じたりすることがありますが、症状がないケースもあります。

病理所見

• 脂漏性角化症は良性の腫瘍で、そのままにしておいても悪性腫瘍に進行する危険性はありません。
• ただし、黒っぽい色調である場合、黒色種などの皮膚の悪性腫瘍と間違われるケースがあるため、適切な診断と検査が必要な場合があります。

治療

• 脂漏性角化症は良性の病気であり、必ずしも切除治療を要するものではありません¹。
• ただし、見た目が気になる場合は治療ができることもあります。
• 治療法としては、手術、凍結療法、レーザー治療、電気外科的治療などがあります。

• 病理組織学

  顕微鏡下では、脂漏性角化症は通常、ケラチンで満たされた嚢胞を伴うケラチノサイトの増殖を示します。 炎症を起こした病変や炎症を起こした病変にリンパ球浸潤が存在することがあります。サブタイプに応じて、角質増殖症、表皮症、偽嚢胞、色素沈着過剰、炎症、および角化異常症の程度がさまざまですが、通常、各病変では1つのサブタイプが優勢です。この皮膚疾患の有病率が高いため、非定型の特徴と悪性腫瘍の疑いの臨床的指数が高い患者を生検することが重要です。