清澤のコメント：ビジュアルスノウに対する新しい治療法を記載した論文が出ているという事を患者さんに教えられました。私が通常読むアブストラクトだけではそれがどのような治療であるかは窺えません。著者らはオプトメトリストなどの職種の方々であり、眼科医ではありません。本文を見ますと、眼球運動や立体視などの膨大な訓練項目が列挙されています。評価に使っているNEI-VFQ-25 は視覚の質を評価するのに一般的に使われる質問表です。少なくも新しい薬剤や新しい機器の発表ではなさそうです。繰り返し検査をすることで検査慣れしたという事でなければよいのですが。しかし、掲載雑誌は其れなりに質の高い神経内科の総説雑誌(IF=4.003)です。また、別のページでVisual snow initiativeは、この論文の受諾（acceptance）を歓迎しており、「神経検眼視覚リハビリテーション療法 (NORT) が治癒ではなく、世界中の VSS の影響を受けた人々の生活の質の改善に向けた新たな重要な進歩を示す有効な治療オプションであることを理解し、認識しています。」とものべています。
ーーーーアブストラクトーーーーー
ビジュアルスノー症候群患者における神経検眼視覚リハビリテーション療法の有効性
概要
目的: この研究は、ビジュアル スノー症候群 (VSS) を治療するための神経検眼リハビリテーション療法 (NORT) の実現可能性を評価することを目的としています。このパイロット研究では、National Eye Institute Visual Function Questionnaire (NEI-VFQ-25) を利用して、治療前後の生活の質 (QOL) を評価しました。
方法: 21 人の参加者が、Dr. Terry Tsang Optometry, Inc および North Texas の Neuro-Vision Associates の診療所で VSS と診断された連続摂取患者として募集されました。参加者は、NEI Visual Function Questionnaire 25-2000 edition を完了し、神経検眼医または有資格の視覚療法士が実施する NORT を実行しました。NEI-VFQ-25 は、NORT の前、6 週目、12 週目に投与され、患者の QOL に対する治療の効果を評価しました。
結果: 参加者は、NORT 治療の 6 週間および 12 週間後に、QOL 複合スコアおよびサブスケール スコアの改善を示しました。プレテスト (M = 68、SD = 18) および 6 週間の治療 (M = 75、SD = 17) の NEI-VFQ-25 複合スコアは、QOL の改善を示しています [t (20) = 4.0、p = 0.0007]。プレテストから12週間の治療までのNEI-VFQ-25複合スコアは、さらなる改善を示しました。この NEI-VFQ-25 複合スコアの改善傾向は、治療の 12 週目 (M = 77、SD = 17) [t (20) = 4.5、p = 0.0002] まで続きました。一般視力、遠距離活動、近距離活動、社会的機能、精神的健康、役割の困難、および依存のサブスケールも改善を示しました。
結論: 私たちの結果は、VSS 患者はわずか 6 週間で QOL の改善を経験し、NORT の 12 週間でさらに改善することを示唆しています。これは、NORT が VSS 患者の状態を管理し、QOL を改善するための効果的な治療オプションであることを示唆していますが、特定の症状の軽減はまだ実証されていません。この研究は、NORT が VSS 症状の軽減に関するさらなる調査を正当化することを正当化するものです。
キーワード: 神経検眼リハビリテーション; 生活の質; 視覚機能アンケート; 視覚的な雪; ビジュアルスノー症候群。
著作権 © 2022 Tsang、Shidlofsky、Mora
引用：Tsang T, Shidlofsky C, Mora V. The efficacy of neuro-optometric visual rehabilitation therapy in patients with visual snow syndrome. Front Neurol. 2022 Dec 5;13:999336. doi: 10.3389/fneur.2022.999336.
NORT：?
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