全身病と眼

[No.1289] 眼科の救急疾患を挙げてみよう

眼科の救急疾患を挙げてみよう

お正月を控えて、眼科緊急疾患を考えてみます。分類としては症状と原因がやや順不同ですが、通常の眼科診療が行われていないときでも緊急に眼科受診が必要な疾患を説明してみましょう。

◎ 眼痛

 〇 結膜および角膜の異物、コンタクトレンズ装用による角膜障害。麦粒腫ほか:これらは眼科医にとっては軽微な疾患ですが、患者さんにとっては大変です。正月休みの終わりを待つことはできないですから、診療している眼科医を訪ねください。麻酔点眼の上で異物除去などの対応をし、点眼ないし内服薬処方をするでしょう。

 〇眼痛に頭痛や嘔吐を伴う場合:急性(閉塞隅角)緑内障発作を考えます:片方の目の眼球内の水圧が急激に上昇し、眼痛、頭痛、腹痛、嘔吐を伴ってその目の視力が急激に下がります。時には腹痛で内科を受診しますが、眼科診療で休暇明けを待てば失明する恐れが高いです。

◎ 視力低下・視野欠損などで起きるもの

 〇 網膜動脈閉塞症、網膜静脈閉塞症、虚血性視神経症:眼底や視神経の血管閉塞症では眼球内の動脈または静脈が塞がるため、血液の循環が止まり急激な視力低下や視野欠損をたします。虚血性視神経症では片眼の上または下半分の視野が急激に失われるのが特徴です。いずれも痛みはありません

 〇 網膜剥離:網膜剥離では網膜に穴が開いて眼底の網膜がはがれるので、視野の一部からカーテンがかかるように視野欠損が始まり、時には直線が曲がって見えます。視野欠損が中央部にかかると視力回復は難しくなりますから、早急な手術が検討されます。

◎ 外傷

 〇開放性眼外傷:鈍的なものによる打撲では眼球破裂が起き、鋭いものが刺されば角膜裂傷などが起きます。傷を修復する手術が必要かもしれません。なるべく眼球を圧迫しないで病院に直行しましょう。

 〇 化学火傷:アルカリや酸性の液体が目に入ると、角膜や結膜に痛みを伴う炎症を引き起こします。このような場合にはまず早急に水道水で洗い化学薬品を薄めて取り除き、眼科医に見せることが必要です。ことにアンモニアや石灰などのアルカリは角膜に浸潤するので危険です。

◎ 感染

 〇 白内障術後の感染症:白内障手術が終わって、数週間以内に急に視界が曇ったというような場合、眼球内に細菌感染が起きて術後眼内炎が起きていることがあります。これも時間単位の加療が必要なので救急受診を考えてください。

 〇 アデノウイルス感染による流行性角結膜炎も患者本人にとっては重症です。抗生剤や抗菌薬が処方されるでしょう。眼部帯状疱疹はヘルペスまたは帯状疱疹ウイルスの感染症で、蓄積疲労のある方において最初に目の周りに出ることがあります。それと分かれば、抗ウイルス薬が処方されます。

東京都眼科医会のページには休日当番医が出ています。それも参考に正月休暇中の受診をご検討ください。

 

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