コンタクトレンズ・眼鏡処方

[No.296] 結膜上円蓋に残ったコンタクトレンズ異物のお話。

清澤のコメント:コンタクトレンズを使っている人が異物感を訴えて来院する場合、まず考えるのがレンズに関連する角膜の障害、そして次に考えるのは割れたり折れたりしたレンズが上瞼の裏に残って居る様なケースです。

日本語のホームページにもこのような症例を扱ったものが少なからずあります。英語の論文になったものを探しましたが、有りそうで居て、ソフトで使い捨てのコンタクトレンズの症例は見つかりませんでした、それに近いものとしてBrit. j. Ophthal. (I97I) 55, 784に「上円蓋の罠」The upper fornix trap、RUDOLF H. BOCKという人の随筆のような記事がありました。

下結膜の円蓋は下瞼を引き下ろせばその全貌を見ることが容易です。しかし、上結膜円蓋部に異物が疑われるような場合には、通常の上眼瞼翻転では異物が見えないことがあります。その場合にはこの論文の様にガラス棒など先の鈍なもので探るか、あるいはデマル弧で二重翻転させてみる必要があります。殊に、異物がハードレンズの場合には長年の間に異物のハードコンタクトレンズを核にして軟部組織に中に肉芽を形成して腫瘍の様になることもあります。

ーー記事の紹介ーーー
最近の異常な経験は、私に眼の異物についての不満を言っているコンタクトレンズ使用患者の上部結膜円蓋の慎重な検査の重要性を説明する2例を報告する決心をつけさせた。

最初の患者は、いかなる合併症もなく8年以上にわたってコンタクトレンズを着用していた38歳の男性であった。彼が私を受診する前の日に、彼が彼の左の目をこすったら、突然に彼のコンタクトレンズは消えて見つからなくなったが、彼は彼のレンズが目から外れて落ちたとは感じなかった。一方、彼には結膜嚢のどこにも迷入したコンタクトレンズを発見することができなかった。彼は持続的な異物感を感じ、翌朝までまだ穏やかな異物感を感じたのでコンタクトレンズを処方した検眼士を受診し、眼鏡士もレンズが見つけられなかったので当医に紹介された。

検査した時に、左目は完全に透明で、上瞼を引き上げ下方視をさせたら、レンズが残っているときにはレンズの下端が見えることが多いのだが、それも見えなかった。上瞼の上からの触診でも異常はなかった。彼の目からレンズを見つけることができなかったので、患者は眼科医である私の診療所に紹介された。

患者が目(レンズ)をこすったときにレンズを眼から押し出したに違いないと判断したが、私は結膜に点眼麻酔を一滴垂らして上眼瞼を裏返すのに十分な疑いを持っていた。異物の証拠はまだありません。先端を平らにされた丸いガラス棒の助けを借りて、私は上部円蓋部を押し上げたら、鼻側に強い抵抗を感じた。ガラス棒で瞼板上部の縁を持ち上げると、コンタクトレンズの下縁が見えた。驚いたことに、レンズはその凹面が円蓋部の前方に引っかかっていました。その下縁は、上瞼板縁のすぐ上の軟組織にしっかりと埋め込まれていたため、下向きには見えないままでした。
視線。レンズはガラス棒でこのトラップから簡単に取り外せました。レンズがこの珍しい場所に残されていたとしたら、圧力壊死によってレンズが浸透した可能性があります。
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図1。上瞼の裏で裏返しになったコンタクトレンズ。 図2:上円蓋の縁を裏返した後、レンズ下縁がガラス棒が押し込まれた平らな円蓋部によって視覚化された

これらの2つのケースは、異物の疑いがある場合に上部の袋小路(円蓋部)を調べることがいかに重要であるかを示しています。これを行うには、先の丸いガラス棒が、裏返した上蓋の上縁を適切な照明の下で持ち上げるのが最適な方法です。

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