糖尿病網膜症・加齢黄斑変性・網膜疾患

[No.2096] 硝子体内注射中は患者が話さないようにすると細菌の拡散が減少する:報告

清澤のコメント:眼球内への抗VEGF抗体の注射は加齢黄斑変性などの対して行われています。これに伴う眼内炎はこの治療における大きな問題点でしたが、以前の研究で術者の口腔内細菌が術後眼内炎の発生に関連している恐れがあり、術中の沈黙を推奨するという複数の報告2010年頃にがありました(⇒注)。今回の研究では、ドレープを掛けられている患者が、処置の間に話すことが細菌の飛散原因として危険であると結論しています。(米国眼科学会アジア版ニュースレターから採録:サイエンティフィックレポート誌の原著はこちら Effect of fenestrated sterile drape and face mask on bacterial dispersion toward the periocular area during intravitreal injection | Scientific Reports (nature.com)

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タイ王立眼科医院: (RCOPT) 硝子体内注射中は患者が話さないようにすると細菌の拡散が減少します 実験的なクロスオーバー研究では、患者の外科用フェイスマスクの有無にかかわらず、有窓手術用ドレープ(鼻と口を覆うが、眼窩周囲領域に開口部がある)が眼窩周囲の細菌の拡散を増加させるかどうかを調査しました。 16 人の健康なボランティアがそれぞれ、マスクとドレープの異なる条件に加えて、話すか沈黙するかを含む 14 のシナリオを実行しました。 話す状況では、コロニー形成単位 (CFU) の観点から、他のどの状況よりも細菌の拡散が著しく多かったことが示されました。 マスクの着用と非着用、およびドレープの使用と非使用は、CFU 数に大きな影響を与えませんでした。 著者らは、細菌の拡散と注射後の眼内炎のリスクを軽減する最も効果的な方法は、患者に会話を控えさせることであると結論付けています。 科学レポート、2023 年 6 月 アカデミーニュース

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