緑内障

[No.535] 原発性開放隅角緑内障における微細構造視覚経路白質変化:神経突起配向分散および密度イメージング研究: 論文紹介

清澤のコメント:緑内障の視索と視放線の視覚路白質変化を示した新しい論文が発表され、私たちの昔発表した論文が引用してもらえました。視索と視神経は画像上の範囲が狭くどうしても分析しきれなかったのですがそれが今では分析されています。アイキャッチ画像のきれいな図もご覧ください。

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原発性開放隅角緑内障における微細構造視覚経路白質変化:神経突起配向分散および密度イメージング研究

Microstructural Visual Pathway White Matter Alterations in Primary Open-Angle Glaucoma: A Neurite Orientation Dispersion and Density Imaging Study

 

背景と目的:原発性開放隅角緑内障の患者を対象としたDTI研究では、緑内障の変性は網膜に限定されるのではなく、視覚経路全体が関与していることが示されています。DTIパラメータの直接的な生物学的解釈がないため、この変性の構造的性質はまだよくわかっていません。神経突起配向分散および密度イメージング(NODDI)を使用して、原発性開放隅角緑内障患者の遺伝子前視索および遺伝子後視放線の微細構造変化を特徴付け、これらの変化の根底にあるメカニズムをよりよく理解しました。

材料と方法:T1およびマルチシェル拡散強調スキャンは、原発性開放隅角緑内障の23人の患者と29人の対照から得られました。NODDIパラメトリックマップは、拡散強調スキャンから作成されました。確率的トラクトグラフィーを使用して、視索と視放線を追跡しました。追跡された経路についてNODDIパラメータが計算され、測定値が両方のグループ間で比較されました。緑内障の患者について、網膜神経線維層の厚さと視野の喪失を評価しました。

結果:緑内障患者の視索は、対照と比較して高い配向分散指数と低い神経突起密度指数を示しましたが(それぞれ、P<.001P= .001)、視放線は高い配向分散指数を示しましたのみ(P = .003)でした。

結論:原発性開放隅角緑内障の患者の外側膝状態体前の視覚経路は軸索の斉一性と密度の両方の喪失を示したが、外側膝状体後の経路は軸索の斉一性(axonal coherence)の喪失のみを示しました。

緑内障患者における視野欠損の程度と視放線損傷の間の正の相関

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