ドライアイ

[No.307] リッドハイジーンと眼の健康を考える:記事紹介

清澤のコメント:私も慶応大学の川島素子先生の指導に従って、まつげと眼もとの清潔で、マイボーム腺の異常を改善・予防するというリッドハイジーンを、自分の医院での診療に取り入れています。本日、アイシャンプー通信7号が届けられました。その要点を採録してみます。

ポイント1:リッドハイジーンによる眼病改善、予防の有効性:リッドハイジーンとは瞼をきれいにすること。「目もとの汚れ」フケ、垢、目やに、参加した脂、ほこりなどの異物、花粉などのアレルゲン、アイメイクまたはその残り、雑菌、ダニの死骸・排せつ物など。

リッドハイジーンは眼病治療に有効な選択肢。ドライアイ以外にも「リッドハイジーン(眼瞼清拭」が有効な症例が多数ある。例えばリッドハイジーンにより、まつげダニの数が減り、自覚症状が改善する。眼瞼は、常に様々な菌などの微生物や化学物質との接触の危険にさらされている。上皮細胞や涙が防御の役割を担っているが、そのバランスが崩れたりキャパシティーを超えれば、問題が生じる。

ポイント2:リッドハイジーンと疾患別ケアのポイント

ドライアイ:ドライアイは様々な要因により涙液層の安定性が低下する疾患で、眼不快や視機能異常を生じ、眼表面と障害を伴うことが有る。

◎涙の役割。① 眼を潤し乾燥から守る。②目の表面を滑らかにし、きれいに光を屈折させる。③角膜に酸素と栄養を補給する。④目の表面にある汚れや細菌を洗い流す。

◎BUT短縮型ドライアイ:涙の安定が悪く、涙液層破壊時間(BUT)短縮が認められ、強い不定愁訴を訴える。眼表面の角結膜上皮の状態や、ムチンの分泌不足、マイボーム腺より分泌される脂質の不良等が見られるとされているが、ドライアイのおよそ80%以上にマイボーム腺の機能不全(MGD)が認められる。

◎マイボーム腺機能不全(MGD)によるドライアイ:マイボーム腺開口部が、目やにやアイメークで塞がっていると、脂が正常に分泌されなくなる。すると、脂で蓋をしたようになる。すると、脂を分泌するマイボーム腺の働きが低下し、てしまう。マイボーム腺開口部は、常にきれいに清潔に保つことが重要。

●涙液減少型ドライアイ:目が刺激を受けても神経伝達によって涙が分泌されるシステムに異常が起こり、目が乾いても涙が分泌されなくなるのが涙液減少型ドライアイ。

●涙目になるウェット型ドライアイ:「涙目になる」というのもドライアイ症状の一つ。角膜表面に涙が足りなくなると、一過性に多量の涙が分泌され、「涙目」になります。

◎眼瞼炎:なかなか治らない眼瞼炎にリッドハイジーンが推奨される。瞼の周囲の腫れや充血、瞼の炎症の総称である「眼瞼炎」。主に瞼の皮膚に発症している物は「眼瞼皮膚炎」、まつげの生え際近くに発症するものを「眼瞼縁炎」。再発しやすく治りにくい。

原因;感染(細菌ヤウイルス)、蛋白質アレルギー、アレルギー(薬品や化粧品)、免疫力低下、手で触れる刺激、不衛生、睫毛ダニ(デモデクス)

ものもらい;①麦粒腫:目元のマイボーム腺や睫毛の根本に細菌が繁殖して炎症を起こし、海が溜まっている。抗菌薬の点眼や眼軟膏の塗布、アイシャンプーなどによる洗浄。② 霰粒腫:マイボーム腺に脂が詰まる。そこに炎症細胞が集まってしこりになる。温熱療法、食生活改善、脂質代謝異常の治療。マイボーム腺の健康な脂は32度で溶ける。欧米では温罨法とリッドハイジーンはセットになっている。

アイメイクによる不調:①アイメイク汚れ、睫毛より内側の粘膜部分にアイラインを入れる化粧方法が若年層に増えている。アイメイクがマイボーム腺開口部を塞ぎ、トラブルの原因となる。②睫毛エクステのトラブル、接着部分に汚れが付きやすい。脱落を恐れて目もとを洗わなくなり、眼瞼炎をおこしやすい。

コンタクトレンズによる不調:コンタクトレンズ装用の基本として、手指の消毒、保存容器の清潔、そして目元の衛生も注意が必要。カラーコンタクトと、アイメイクが二重の負荷。

花粉症:目元に付着した花粉、花粉を含む汚れ、アレルギー反応で増えた目やに、分泌物を洗い流す。花粉は春のスギ花粉のみならず、初夏から秋にかけてのイネ科やブタクサなど。黄砂や化学物質。じゅうけつやかゆみ症状に対しては目もとと瞼の内側洗浄を

睫毛ダニ:デモデクスという寄生虫。バランスが崩れて繁殖しすぎると問題が起きる。マイボーム腺機能不全と睫毛ダニには相関がある。

使い方簡単3ステップ:①メイクを落とし、通常の洗顔後アイシャンプーを手に取る。 ②アイシャンプーを目元に伸ばし睫毛の根本の汚れを落とすようにやさしくマッサージ。③水またはぬるま湯で洗い流す。

注:自由が丘清澤眼科医院ではライム研究会のビデオを供覧した後、「ティーツリーアイシャンプー」購入と使用を推奨しています。

マイボーム腺機能低下によるドライアイの治療とは

 

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