眼瞼痙攣

[No.122] 目の痛みのサイエンス (臨床眼科学会シンポジウム1)

シンポジウム 1  目の痛みのサイエンス

清澤のコメント:light-induced hedacheには内因性光感受性網膜神経節細胞(ipRGCs)の反応が関与していて、視床後部で中継され体性感覚野と三叉神経核に至る「羞明回路」があるという。ドライアイは自覚症状と他覚症状に乖離があり、それは角膜知覚神経の感受性変化によるという。それには神経障害性疼痛や、中枢感作が関与するそうだ。砂金は帯状疱疹後神経痛(postherpetic neuralgia PHN)を含めて帯状疱疹関連痛 (ZAP:zoster-associated pain:脚注 )とするとのこと。いくつも覚えておくべき単語が出ている。

 別項目に詳しい聴講印象記を追記しました。

オーガナイザー 毛塚 剛司 山田 昌和

1) 原 直人(国際医療福祉大) 片頭痛:light-induced hedache の機作と中枢・辺縁系感作: 光過敏が80%に合併。非イメージ形成の視覚を認知する内因性光感受性網膜神経節細胞(ipRGCs)の反応が関与。視床後部で中継され体性感覚野と三叉神経核に至る「羞明回路」がある。皮膚アロディニアもある:中枢・辺縁系の感作(central sensitization)の成立が視覚にも及ぶ。青色を厭うのでそれを切る遮光眼鏡を用いる。

2) 山上 明子(井上眼科病院))神経眼科疾患における疼痛・羞明の鑑別診断と治療: 疼痛には視神経炎、外眼筋など眼窩内疾患、眼窩先端症候群やフィッシャー症候群、帯状疱疹がある。病変部異を推測し、MRIや採血を行う。眼瞼けいれんも鑑別に加える。原因不明には対症療法も行う。

3) 田川 義晃(北海道大)ドライアイからみた疼痛の鑑別診断と対処: ドライアイは自覚症状と他覚症状に乖離があり、それは角膜知覚神経の感受性変化による。神経障害性疼痛や、中枢感作が関与。点眼麻酔検査:点眼で止まらねば感作を考えて、鎮痛薬を出す。中枢感作を起こす他のものも考慮する。

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4) 渡辺 大輔 (愛知医大 皮膚科) (帯状疱疹関連痛 (ZAP)の病態と治療:4期に分けることもあるが、帯状疱疹後神経痛(postherpetic neuralgia PHN)を含めて帯状疱疹関連痛 (ZAP:zoster-associated pain )とする。神経障害性疼痛薬物療法ガイドラインがある。

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