白内障

[No.1354] カレー食中毒の原因は「ウエルシュ菌」調理後はなるべく早く食べて

「カレーを食べて食中毒 原因は「ウエルシュ菌」煮込み料理で発生 調理後はなるべく早く食べて 富山・射水 配信」という記事が出ていました。

ウェルシュ菌は嫌気性菌と呼ばれ、酸素のないところで繁殖する菌です。嫌気性菌では破傷風菌などがよく知られています。先ずその眼感染症について引用します。

 日本では小児の三種混合ワクチンに入っています。フランスでは、硝子で手を切った様な外傷には破傷風菌トキソイドが投与されていました。発展途上国に赴任する人たちには破傷風の予防に、破傷風ワクチンが投与されます。

◎ 嫌気性細菌による眼感染症

概要

臨床感染症における嫌気性細菌の回復の増加は、眼感染症におけるこれらの微生物のより大きな評価につながっています。嫌気性菌の回収に適切な方法を採用した研究では、嫌気性菌は結膜炎患者の約 3 分の 1 から分離されました。主に回収された嫌気性菌は、クロストリジウム属、グラム陰性嫌気性桿菌、およびペプトストレプトコッカス属でした。コンタクトレンズを着用して結膜炎を発症した患者からも嫌気性細菌が回収されました。嫌気性細菌は、角膜炎の症例でも報告されています。最も頻繁に回収された嫌気性菌は、プロピオニバクテリウム属、ペプトストレプトコッカス属、クロストリジウム属、プレボテラ属、フソバクテリウム属でした。涙嚢炎から最も頻繁に回収された嫌気性菌は、ペプトストレプトコッカス種でした。プロピオニバクテリウム属、プレボテラ属、およびフソバクテリウム属。このレビューでは、子供の嫌気性細菌による眼感染症の微生物学、診断、および管理について説明します。

◎https://www.mhcl.jp/workslabo/hatena/welch01#bbではウエルシュ菌食中毒が説明されていました。

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ウエルシュ菌食中毒の症状や特徴、予防方法について
2022/10/13
ウエルシュ菌食中毒の症状や特徴、予防方法について
ウエルシュ菌(Clostridium perfringens)による食中毒は、別名「給食病」とも呼ばれ、カレーや煮込み料理等、大鍋・大釜で大量に調理し、作り置かれていた食品を原因とした事故発生例の多い食中毒となります。1件当たりの患者数が多いことも特徴です。
1. ウエルシュ菌の特徴
ウエルシュ菌は、ヒトや動物の大腸内常在菌で、下水、河川、土壌等、自然界にも広く分布しています。
食中毒の原因となるウエルシュ菌は、100℃で1~6時間の加熱にも耐える熱に強い芽胞を作り、大鍋・大釜での加熱調理の際でもなかなか死滅しません。また、ウエルシュ菌は嫌気性菌(酸素がなくても増殖する菌)で、加熱調理により他の細菌が死滅し、且つ、空気(酸素)が抜けた状態の大鍋・大釜の中は、増殖に適した環境となります。そして、作り置き等で増殖に適した温度帯(12~50℃、至適温度:43~45℃)に長く置かれると、食品中で発芽(芽胞から再び増殖できる栄養型となること)し、急速に増殖します。
ウエルシュ菌の食中毒は、菌の産生する毒素(エンテロトキシン)により引き起こされます。毒素(エンテロトキシン)自体は熱や酸で容易に不活性化されます。また、ウエルシュ菌の食中毒は多くの菌量が必要とされているため、十分な加熱(栄養型の殺菌、毒素の不活化)だけでなく、温度管理(加熱調理後の速やかな喫食・冷却、小分け等)で菌の増殖を抑えることが食中毒予防対策として有効です。

【ウエルシュ菌食中毒の症状】
潜伏期間6~18 時間(平均 10 時間)の後、腹痛や下痢等の症状を起こします。発熱や嘔吐はほとんどみられません。多くの場合、発症後 1~2 日で回復するとされていますが、基礎疾患のある方や子供、高齢者の方は重症化することがあります。
【ウエルシュ菌食中毒の発生場所】
過去5年間で134件中46件と約3割が飲食店を発生場所としています。次いで老人ホーム(23件)、仕出屋(21件)、事業場(12件)と続きます。
【原因食品等】
ウエルシュ菌による食中毒の原因食材はさまざまですが、カレーやシチュー、ビュッフェ形式等の作り置きされた食材を喫食することで多く発生しています。
大量調理を行う給食施設等では、大鍋・大釜で前日に調理して、そのまま室温で放冷する等、食中毒事故の発生条件が揃う状況が起きやすく注意が必要です。また、お弁当用に一度に大量に調理し、前日に作り置く場合等も注意が必要です。ウエルシュ菌は自然界に広く分布していることから、原材料からの混入を防ぎきることが難しい食中毒菌であることも留意しましょう。
2. ウエルシュ菌食中毒の予防方法
ウエルシュ菌は自然界に広く存在しているため、ウエルシュ菌の食材の汚染を防ぐことは難しく、加熱により芽胞を形成したウエルシュ菌を死滅させることも難しいため、“いかに菌の増殖を抑制するか”が重要なポイントとなります。

具体的には次の4つのポイントが重要です。①「喫食までの時間を短くする」②「加熱調理後に速やかに10℃以下に冷却するか、55℃以上で保管する」③「よく混ぜながら調理する」④「調理後の食材は小分けにして保存する」

 

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