緑内障

[No.2018] サンテグラジェノックス(緑内障サプリ)の紹介(再訪)

参天製薬を始め多くの製薬会社では、保健医療に含まれない健康食品を開発し販売している。このサンテグラジェノックスも、緑内障を対象としたサプリメント(健康食品です)。緑内障の血中活性酸素を問題にする辺りは東北大中澤教授らの研究ともつながってきそうです。

通常、緑内障では点眼治療が施され、視野進行が進むとか眼圧コントロールが思うように効かないといった場合に手術療法がおこなわれます。ある程度以上の視野欠損が既に起きている場合や点眼治療だけでは満足できないようなケースにはこのサプリメントというものもお勧めできるかと思います。当医院には、数か月ごとに予約電話でサプリ購入を予約して、来院時に数本のサプリメントを定期的に購入される患者さんもおられます。

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参天の社員が持参してくださった患者説明用の下敷きを見ますと:

表面にはサンテグラジェノックスに含まれるピクノジェノールとミルトセレクトはに以下の作用が報告されており、根拠となる原著論文が列記されていました。

ピクノジェノール(清澤の見た参考記事):①抗酸化作用(Bercano)、②眼圧下降作用

ミルトセレクト(清澤が見た参考記事):①血流促進作用、②神経保護作用

また裏面には、ピクノジェノールの抗酸化作用を調べた原著論文のデータが転載されています。この論文の(⇒リンク)原著抄録

では:次のように記載されていました。紹介するからには原著まで見ておきましょう。原著者所属はイタリアでした。

対照研究では、フランス松樹皮エキス (ピクノジェノール®) を毎日 50 mg 摂取すると、健康な喫煙者の血漿活性酸素代謝物が低下することが示されています。

抄録、

目的: 健康状態が良好な喫煙者の酸化ストレスを低下させるために、抗酸化物質であるピクノジェノールを 1 日 50 mg という低用量で研究しました。

方法: 78 人の喫煙者グループに 8 週間にわたって 50 mg のピクノジェノールを補給し、その後 2 週間禁煙しました。さらに77人の喫煙者がプラセボ錠剤を服用した。血漿活性酸素代謝物は d-ROM テストによって検出され、生物学的抗酸化能 (BAP) は第二鉄の第一鉄への還元の測光分析によって定量されました。

結果: ピクノジェノール群とプラセボ群の BAP 値と d-ROM 値は、試験開始時に比較可能でした。ピクノジェノールは、2 週間後に d-ROM 値をベースラインの 459.4±65 から 342.2±56 Carr 単位まで 25.3% 低下させました。治療4、5および8週間の時点で、ピクノジェノール群のd-ROM値は対照群よりも有意に低かった(P<0.05)。8週目から10週目までのピクノジェノールの中止後、d-ROM値は288.4±32から381.3±39Carr単位に増加しました。ピクノジェノール群のBAP値は、8週間後にはベースラインの1698±231μMから2349±294μMに増加し、2週間の休薬期間後には2002±203μMに低下した。対照群の値は、0、8、および10週間で、それぞれ1669±311、1673±229、および1656±221μMであり、ほとんど変化しなかった。

結論: 1 日あたり 50 mg のピクノジェノールを摂取すると、プラセボで治療した同等の対照群と比較して、活性酸素種が有意に減少します。

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