小児の眼科疾患

[No.2505] 眼球打撲、前房出血

Q: キャッチボールでわき見をした瞬間に右眼にボールが当たって、その目の視界が黄色く見えるという患者さんを見ました。薄い前房出血がありますが、視力低下は有りません。ボールなどによる鈍的な眼球打撲で起こる外傷性隅角乖離につき、原因、症状、治療予後を述べてください。眼瞼浮腫、眼窩骨折、外傷性白内障、網膜剥離など、今後起こり得るさらなる合併症も教えてください。 

A: 鈍的な眼球打撲による外傷性隅角乖離は、眼球に鈍い衝撃が加わった際に起こります。この衝撃により、虹彩の根元が切れ、前房出血を引き起こすことがあります。症状としては、一時的に目が見えにくくなる、角膜の後ろで、虹彩の前の部分に出血が起こっているなどを訴えます。

合併症としては、網膜剥離や外傷性白内障があります。網膜剥離は、網膜が裂けたり、眼球の壁からはがれてしまうことがあり、速やかに眼科で治療を受ける必要があります。外傷性白内障は、水晶体が白く濁り、かすんで見えたり、眩しく感じたりする症状が生じます。

治療方法としては、症状や合併症の有無によって異なりますが、眼内出血がある場合は止血のための内服薬の処方や、眼圧が高い場合は眼圧を下げる点眼薬の使用が行われます。また、網膜剥離や眼窩底骨折が見られる場合は専門病院での手術が必要になることもあります

これらの情報は、専門医の診断と治療を受けるための基礎知識としてご利用ください。もし目に関する怪我をした場合は、速やかに医療機関を受診してください。

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