清澤のコメント:北海道の知人から10キロもある大きな生のぶりが届けられました。故郷の信州では寒ぶりといえば能登半島氷見あたり産の物を飛騨鰤と呼んでいました。この10年、市場では北海道産が一番多いのだそうです。家内は見事に、頭を落として3枚におろしました。今夜は鰤しゃぶだそうです。私は大きな発砲スチロールの箱をカッターで壊してゴミ袋に収め可燃物の日に出せるようにしました。
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朝日新聞記事から抜粋:北海道のブリ、水揚げが20倍に急増 「海洋熱波」が変える日本の海
山本智之2023年10月18日 16時00分
食用魚としておなじみのブリが、これまで漁獲量の少なかった北海道でかつてない大漁続きとなっている。近年の水揚げ量は、1990年代に比べて約20倍という桁外れの増え方だ。背景には、日本列島をとりまく海の環境変化がある。
北海道では1990年代、ブリの水揚げ量は年平均で約435トンだった。ところが、2000年代には3倍以上の約1563トン、10年以降は22倍の同約9593トンに急増した(=棒グラフ)。
回遊魚のブリは、日本列島沿いに北上と南下を繰り返している。
水産研究・教育機構水産資源研究所の倉島陽・研究員(水産資源学)は「日本近海ではブリの資源量が近年、全体的に増えている。鹿児島県や三重県などでも増加傾向はみられる。ただ、北海道は漁獲量の増え方が爆発的で、過去に経験したことのないようなレベルだ」と指摘する。要因として海洋研究開発機構(JAMSTEC)の美山透・主任研究員らの研究チームは「海洋熱波」の影響を指摘する。
海洋熱波とは、海水温が極端に高い状態が5日以上続く現象だ。研究チームが人工衛星のデータを分析したところ、北海道と東北沖の海域では、2010~16年の毎夏、海洋熱波が発生していたことが判明した。解析の結果、海洋熱波とブリの漁獲量の急増との間には、統計的に有意な関連があることが明らかになったという。美山氏は「水温の上昇は、海表面から深さ数百メートルにまで及んでいる」と話す。
最近の研究では、海洋熱波はサンマやマサバの不漁にも影響していることが分かってきた。漁業だけでなく、生態系全体に大きな影を落としつつあり、①北海道で大きな漁業被害を出した赤潮の発生②沿岸の海藻が消失する「磯焼け」③サンゴの大量死を招く「白化現象」の頻発などの海の異変との関連も指摘されている。(山本智之記事から抜粋)
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