〇屯用薬:痛みがあるときのみ使用します。痛みがない時に内服しても予防効果はありません。
・カロナール(アセトアミノフェン):副作用がほとんどないので最初に使います。屯用薬です。効果がとても高いわけではありませんが、1日に2-3回毎日使用することもできる使いやすい薬です。
・ロキソニン(ロキソプロフェンナトリウム水和物):カロナールでは効果が不十分な強い痛みに屯用で使います。連用すると胃や腎臓に副作用があるので毎日使用することはお勧めできません。
〇予防薬:毎日飲み続けることで痛みの頻度や強さを和らげる目的です。痛みがなくても毎日飲む必要があり、眠気やふらつきが出ることがあるので、屯用薬が効かない場合に使用します。
・トリプタノール(アミトリプチリン塩酸塩脳内のノルアドレナリン、セロトニンの再取り込みを阻害):古くから慢性頭痛の予防薬として使用されており安全性が高いです。眠気の副作用が必ず出るので、少しずつ増量して最適な用量を決めます。量が増えてくると口が乾く副作用もあります。
・リリカ(プレガバリンカプセル):神経障害性疼痛の治療薬で、ビリっとしびれるような神経痛にはとても良い効果があります。目の痛みや頭痛には効果があることとないことがあります。眠気の副作用があります。
・サインバルタ(デュロキセチン塩酸塩):主に手足の慢性的な強い痛みに使われることが多い薬です。目に効果があるかどうかは使用してみないとわかりませんが、場合によってはトリプタノールやリリカで効果がない場合でも効果がでることが期待されます。内服開始早期に、気分の浮き沈みや吐き気などの副作用が見られることがあります。作用は脳内でセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害、憂うつな気分を和らげ症状を改善するとされています。
・デパケン(バルプロ酸ナトリウム):片頭痛の予防薬として使用されることがある薬です。片頭痛に併発する目の痛みに効果があることがあります。副作用は眠気が主です。作用は抑制性神経伝達物質γ-アミノ酪酸(GABA)濃度を上昇させるほか、ドパミン濃度を上昇、セロトニン代謝促進とされています。
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