視力低下

[No.73] Visual snowビジュアルスノウについて:診断と治療

「視野に雪がかかったように見える。」というのをVisual snow, Visual snow syndrome,と呼ぶ。白内障で「視力が落ちて霧がかかったようだ」というのとは違い、「アンテナの外れかかったテレビのように」「視界に雪が降る」という視覚陽性現象。

◎雪視覚的静止(visual static):永続的に見える視覚的症状。静的な画像が、視野を覆う。日光の下を含め全ての光条件で見える。「雪」の重症度や密度は、人によって異なる。

・日光の下でも見えるが、残像やその他の視覚的症状のため、読み取りを困難で悪影響。

・ドライブ、日常的な作業の困難。

従来は:片頭痛の前駆症状の1種と考えられた。

・硝子体混濁と混同誤診され、ビジュアルスノウは過小診断される。

・持続する残像 、 羞明 、強化された内視現象、耳鳴りのような類の現象。

◎最近の研究で、脳の代謝亢進が、視覚的雪視症と右舌状回に存在する脳の代謝亢進と関連(PET研究)する。原因未同定。眼科、神経学および精神医学的な検査は、正常。

◎徴候と症状:・視覚症状:雪視症の他/視野内の星状映像/増加した残像、浮遊物。

・非視覚的な症状:耳鳴り、離人症、現実感の喪失、疲労、言語障害と認知機能障害。

・後遺症:不安、パニックやうつ病など

◎原因:陽電子断層撮影:・右舌状回と小脳片葉前部に代謝亢進。特定の脳領域に機能的な問題への雪視症を特定できる。診断可能な眼科疾患で発生する可能性。

◎片頭痛の永続的アウラは:・ジグザグ要塞型の形を取らない事も。・片頭痛に頭痛は不要。局所神経症状は多種多様。・視神経炎やその他の病気、脱水などの有害事象:確証はない。

◎ビジュアルスノウ症候群の診断基準

・視野全体のダイナミックで連続する小さな点。

・付加的な症状1つ:反復視(視覚末尾の残像)/ 強化された内視現象/ 羞明・耳鳴り/ 夜間視の障害/ 症状は典型的な片頭痛のアウラに一致せず。

・他の疾患(眼科、薬物乱用)に依らない。

◎ビジュアルスノウへの併存疾患

・前兆を伴う片頭痛と普通の片頭痛が一般的な併存疾患。

・片頭痛は、ビジュアルスノウの視覚症状や耳鳴りを悪化させる。

◎治療:ビジュアルスノウの確立された治療法なし。クロナゼパム/アセタゾラミド/バルプロ酸など。私は通常は処方せず:

メルマガ登録
 

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。