清澤のコメント:家を出た時には小雨が降っていましたが、自由が丘に着いた時には今日も暑い日になりそうな状況でした。このところ日中の診療時間が比較的暇で、眼科疾患に対する解説記事を書く時間が取れたので、今週は疾患関連の記事の数が多くなりました。
◎ 乳児揺さぶり症候群が疑われた例の判断について某県警察から話を聞きに警察官が見えました。以前は、小児を守る立場から疑わしい例では、乳児や幼児に対する暴行を考えて対応せよと指示が出ていましたが、その結果で不要な親と子の隔離が弊害を起こしたり、また起訴された刑事事件でも無罪判決が続く事態が続いています。推定有罪ではなく、眼底出血や脳外傷のある例でも、その状況や親の態度も勘案して判断をしてもらう必要があります。
◎ 労務関係の弁護士事務所からのメーリングリストに解雇に関する日本社会の認識が変化しつつあるかもしれないという事が書いてありました。
曰く:「どうやら整理解雇についての規制が若干緩やかになったのではないか。大雑把に言うと労働法(特に労働契約関連)は結局社会通念に従って判断することが多く、意外といい加減です。以前の常識が時代に変化と共に常識でなくなる可能性があります。現在は外資系企業や中小企業の整理解雇の裁判例が多いのですが、これが上場企業までに広がるといよいよ日本の終身雇用制度も曲がり角に来たとなるかもしれません。いずれ象徴的な出来事が起きる気が致します。」とのこと:米国では工場を止めて一時帰休させたり、ある日大量の解雇が行えると聞きます。それに比べて日本は被雇用者には天国で、社会主義的な日々を過ごしてきました。ある時はその安定した雇用が日本社会の強みだったのですが、この30年では日本経済の足かせにもなっていたのだと思います。良かれ悪しかれ、その共通の社会認識は、これから急激に変わるかもしれないという事でした。
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日々来訪される患者さんの病気名の中から、病気を解説できるようなものを選んで記事にしています。
◎ 飛蚊症(ひぶんしょう)に気をつけて。その多くは加齢と近視に伴う後部硝子体剥離ですが、網膜剥離の予兆であることもあり散瞳眼底検査をお勧めします。
◎ 眼鏡サングラス関連の話題です:
太陽、紫外線、あなたの目:前回は羞明に対抗する遮光眼鏡を説明しましたが、これからの日航の強い季節では紫外線ブロックに主眼を置いたサングラスが必要な季節になります。(アイキャッチ画像は合成AI g阿蔵にしてみました。)
◎ 加齢黄斑変性症に最適なメガネが米国眼科学会科r
◎ 眼動脈の動脈瘤という言葉がります。それが解説された論文が出ていました。「内頚動脈の眼動脈部」つまり「内頚動脈と眼動脈分岐部」に出る動脈瘤の意味でした。(私が共著の古い論文もその中に引用してもらえました)
◎ 網膜色素変性の一部に使える遺伝子関連薬剤が日本でも承認されました。薬価は未定ですが、一眼7000万円程度になりそうです。
◎ 日本での登録研究で、網膜剥離の手術ご視力は、網膜の黄斑部に剥離が及んでから2日以内の手術の術後視力が其れより遅い手術よりも良好だったそうです。
◎ (こちらはまだ保険収載がなされておりませんが)甲状腺眼症にも新薬が出ています。
◎ 眼科診療所サイトのSEO対策;
◎ 「今日のまとめ」はこのあたりといたしましょう。
ーー反復掲載記事ーーー
◎ 片側顔面痙攣の依頼原稿がゲラ刷りになって届けられました。いつもと違って、編集者が大幅に加筆修正してくれました。今日の午前中に対応することにしましょう。(未公表作品ですから、刷り上がり4ページのうち、表紙の1ページ目と私の顔を載せた4ページ目を此処に見せておきます。)
◎ ビジュアルスノウに関する一般向けの新しい自著記事が出版できています。健康教室、東山書房、7月号 Infomation plaza94-97ぺージです。診断基準から、特徴的症状をまとめてあります。来院者にお渡しするようにコピーを用意しました。
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